意外と知らない「お盆の迎え火・送り火」の本当の意味とは?


毎年お盆になると、家の前で火を焚いているのを見かけませんか? 🏮

あの風習は「迎え火(むかえび)」や「送り火(おくりび)」と呼ばれるものです。

子どもの頃、何気なく見ていたこの火に、実はご先祖様を想う、とても深い意味が込められていることをご存知でしょうか?

今回は、お盆に焚かれる迎え火と送り火に込められた温かい想いを、一緒に紐解いていきましょう。


お盆とは、ご先祖様が家に帰ってくる特別な期間

まず、迎え火と送り火を知る前に、お盆がどんな期間なのかを改めて確認しましょう。

お盆とは、ご先祖様の霊が、年に一度、あの世(浄土)から子孫のいるこの世に帰ってくるとされる期間です。一般的に8月13日から16日までの4日間がお盆期間とされています。

このご先祖様との再会を、心を込めてお迎えし、感謝の気持ちを伝えるための大切な行事です。


迎え火は「道案内」の灯り

お盆の初日、8月13日の夕方に行われるのが「迎え火」です。

昔から、ご先祖様の霊が迷うことなく、無事に家にたどり着けるように、という願いを込めて焚かれます。

まるで、「ここがあなたの家ですよ。さあ、どうぞこちらへ」と道案内をするかのように、家の門前や玄関先で、おがら(麻の茎を乾燥させたもの)や藁を燃やします。

この火は、ご先祖様をお迎えする「灯り」であると同時に、「帰りを待ちわびていたよ」という、子孫からの歓迎のメッセージでもあるのです。


送り火は「感謝」を伝える別れの灯り

そして、お盆の最終日、8月16日の夕方に行われるのが「送り火」です。

ご先祖様がこの世でゆっくり過ごされた後、再びあの世へと帰っていくのを見送るための火です。

迎え火と同じく、家の前で火を焚いたり、地域によっては灯篭流しや、京都の「大文字焼き」のように大規模な送り火行事が行われたりします。

この送り火には、「お帰りくださってありがとう」「また来年お会いしましょう」という、ご先祖様への感謝と、無事にあの世へと帰られるようにという願いが込められています。


現代の迎え火・送り火の形

マンション住まいなどで、火を焚くのが難しい現代では、次のような方法で迎え火・送り火の代わりとすることが増えています。

  • 提灯や盆提灯: 玄関や仏壇に提灯を飾ることで、ご先祖様を迎え入れる灯りとしています。

  • LEDキャンドル: 安全性を考慮して、本物の火ではなくLEDキャンドルを使う方も増えています。

  • お香: 部屋でお香を焚くことで、迎え火・送り火の代わりとする方法もあります。

形は変わっても、ご先祖様を想う気持ちが何よりも大切です。


まとめ:火に込められた温かい想い

迎え火や送り火は、ただの「風習」ではありません。

そこには、遠い世界からわざわざ会いに来てくれるご先祖様を精一杯おもてなしし、感謝の気持ちを伝えるという、日本人が大切にしてきた「敬いの心」が込められています。

今年の夏、もし迎え火や送り火を目にすることがあれば、その火の向こうにいるご先祖様を想い、静かに手を合わせてみてはいかがでしょうか。

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